➡︎ 部屋探し手順 10step はこちら ⬅︎

礼金は返金される?相場や用途、由来等の基礎知識について解説。

本日はお部屋探しをしている方に向けて、初めての賃貸契約で知っておきたい「礼金」ついて解説いたします。

この記事はこんな方にオススメです。

払ったことはあるけどよく理解しないで払っている方も、参考にしてみてください。

  • 不動産契約での礼金っていくらが相場?
  • 礼金は返金される?
  • 礼金ってなに?意味は?どういうお金?
  • 敷金や仲介手数料との違いは?
  • 払う必要がないのでは?
  • 礼金有の物件は損?契約しない方がよい?

結論

  • 礼金とは家賃の一部
  • 支払う必要がある
  • 返金されない
  • 礼金はゼロが理想
  • 礼金無しで検索してはいけない

不動産の場合、礼金は、物件を借りる側が不動産業者や大家に対して支払う金額の一部を指します。

相場は家賃の1ヶ月分から2ヶ月分程度とされています。

ただし、物件や地域によっては、礼金が不要な場合もあります。

礼金が支払われる理由としては、物件を借りる際の初期費用の一部を賄うためや、物件に対する敬意を表すため、不動産業者や大家との良好な関係を築くためなどがあります。

また、礼金は家賃とは別に支払う必要があり、返還されないことが一般的です。

最近では、礼金を不要とする物件や、礼金を家賃の一部に組み込んで総額を安く設定する物件も増えています。

礼金を支払わない場合は、物件を借りる際の初期費用が少なくなる分、毎月の家賃が高く設定されている場合もあるため、利用者自身が検討し、判断する必要があります。

自己紹介

mai

賃貸一筋20年の宅地建物取引士。
賃貸業務一連の実務経験有り。
現在は年間約200本の賃貸借契約がメイン。
「満足度の高い取引の達成」を目指しましょう。

このサイトは、コンプライアンスを重視します。

常識から逸脱する行為は、事例として紹介することはありますが推奨はできません。

また、筆者の経験から派生した主観が含まれます

ご意見、ご質問などお気軽にコメントください。

この記事を読むと得られる事

  • 賃貸動向と、実情の把握 
  • 賃貸知識と、知恵の習得 
  • 取引の疑問と、不安解消 
  • 判断力と、対応力の向上 

それでは細かく見て行きましょう。

礼金についての説明

礼金とは謝礼のお金です。

契約時に支払う必要があり、返金されません

礼金の相場は賃料の1ヶ月分から2ヶ月分が相場となっています。

詳しく説明していきましょう。

礼金の相場は、地域や物件の種類、契約条件などによって異なりますが、一般的には家賃の1ヶ月分から2ヶ月分程度が相場とされています。

具体的には、都市部など需要が高い地域では、礼金の相場が高くなる傾向があります。

また、新築物件やリフォーム済みの物件など、より良質な物件ほど礼金が高くなることがあります。

逆に、古い物件や設備が古くなっている物件など、需要が低い物件では、礼金が相対的に低く設定される場合があります。

ただし、最近では、礼金を不要とする物件や、礼金を家賃の一部に組み込んで総額を安く設定する物件も増えており、相場という枠組みにとらわれず、物件ごとに異なる条件で契約が成立することが多くなってきています。

20年前あたりは賃料の2ヶ月分が標準でした。

だんだんと設定が下がり最近では礼金1ヶ月や0ヶ月も増えてきています。

礼金の金額が減少傾向にあるのは、供給過剰になっていることが原因です。

入居者に入ってもらいたい、空室を無くしたいという理由から減少しています。

言い方を変えると家賃を下げられないから、礼金を下げて調整している。

さらに別の言い方をすると、賃料を安く設定し、礼金で回収している、とも言えます。

要するに「家賃の一部」なのです。

礼金は何に使われる?

礼金は、不動産契約を締結する際に、物件提供者側が借り手側に対して求める金銭であり、その用途(効果)は以下のようなものがあります。

  • 報酬としての利益 物件提供者にとっては、礼金は家賃収入以外の報酬としての利益となります。特に、需要が高い地域や新築物件など、需要がある物件では、高額な礼金が求められることがあります。
  • 借り手の負担軽減 借り手にとっては、礼金は家賃以外に支払わなければならない費用ですが、その代わりに家賃を低く設定することができる場合があります。礼金を払うことで、物件提供者に好意を示したり、契約のスムーズな進行を図ることができる場合もあります。

以上のように、礼金は不動産契約における必要な要素の一つであり、物件提供者や借り手の立場によって、その用途が異なります。

礼金の由来、発祥は?

由来はいろいろな説があるのですが、謝礼のお金という説が一番強いです。

礼金が発祥した理由については明確な歴史的経緯はありませんが、一般的には次のような説明がされています。

まず、日本では古くから贈答文化が根付いており、人と人との関係を築く上で、贈り物を贈ることが一つの手段とされていました。

この贈り物は、お互いの関係をより良好にするために、または相手に感謝や敬意を示すために贈られるものでした。

不動産における礼金は、このような贈り物の一形態として生まれたとされています。

具体的には、不動産業者や大家が物件を提供する際に、借り手に対して感謝や敬意を表すために、一定金額を贈ることが始まりとされています。

また、借り手側も、物件提供者に対して感謝の気持ちを示すために、金銭を贈ることが行われるようになりました。

その後、礼金は不動産契約における一定の経済的負担として位置づけられ、一定期間を経過すると返還されないことが一般的となりました。

近年では、礼金が不要とされる物件も増えており、礼金が必ずしも不動産契約における必要経費として認識されなくなってきています。

mai
mai

戦後、住宅が不足していたことも背景としてはあるようです。

最近、このような由来は不動産関係者ですら知らないことも多くいらっしゃいます。

単に入居条件に書いてあるから請求している状況。

手数料のような感覚です。

「敷引」という費用がかかる場合もあります。

契約時に支払い返金されないと「明記」されている敷金です。

mai
mai

要するに礼金みたいなものです。

関東圏でも実は特定のエリアでは当たり前となっている地域もあります。

主に関西圏で支払う必要がある費用となっていますが、地域によってはあったり、なかったりします。

ちなみに敷金も分かりにくい費用なので合わせて確認しましょう。

礼金と敷金の違い

敷金と礼金の大きな違いは、返金されるか、されないかです。

敷金は預り金なので、解約時返金されます。

敷金は貸主が債務を差し引くことのできるお金なので、満額返ってこない可能性はあります。

礼金は謝礼のお金なので、返金されません。

礼金を支払うタイミング

由来からもわかる通り、礼金は入居するときに借主から貸主に支払われます。

礼金の他に、敷金、前家賃、保証料火災保険料仲介手数料鍵交換代なども合算で支払っていただくことが多いです。

契約金は重要事項説明後に支払いましょう。

賃貸契約前の入金は違法?入金のタイミングや返金について解説。

礼金の返還について

礼金の返金は原則ありません

契約時に謝礼のお金として支払うため、当然返金もされません。

昔の大家さんはお米や野菜のお裾分けをしたり、頑張って物件の掃除や修理をしてくれたりしてた印象があります。

入居してくれた方に対して、いろいろ面倒をみてあげていた、という事です。

このような大家さんは不動産屋にも優しく、用事があって訪問すると担当者にもおもてなしをしてくれます。

最近は供給量も増え、管理会社に任せる大家さんが増えました。

管理会社の増加に伴い、大家さんが入居者と直接関わることは減りました。

礼金は必要?払わなくてよい?

結論、礼金は必要で支払う必要があります

礼金は、法律で義務付けられた費用ではなく、不動産契約の条件の一つとして、物件提供者と借り手との間で合意されたものです。

そのため、礼金を支払わなければならない法的な義務はありません。

ただし、一般的には、物件提供者側から礼金を求められた場合、借り手がその要求に応じることが契約締結の条件となることがあります。

つまり、借り手が礼金を支払わなければ、契約が成立しない場合があります。

最近では、特に大都市圏を中心に、礼金を不要とする物件や、礼金を家賃の一部に組み込んで総額を安く設定する物件も増えてきています。

したがって、必ずしも礼金を支払う必要があるわけではありませんが、物件提供者との交渉や契約条件の確認が重要です。

礼金、払いたくないですよね。

今の時代に合わない、撤廃すべきややこしい費用だと思います。

更新料解説にもありますが、更新料に対する見解と理由は同じです。

賃料に含まれるべきです。

どうしても礼金が欲しければ賃料に上乗せすれば良いのです。

全ての物件から礼金を撤廃した方が、月額費用が明確になり借り手としても、比較しやすいです。

条件として設定されてしまっている以上、違法性もなく支払う義務はあります。

物件によっては交渉もできるかもしれませんが、基本的には支払わないと貸してくれないのです。

人気物件は礼金がある!?

ここで不動産屋としてのアドバイスです。

払いたくない礼金ではありますが、統計上は礼金が増えるほど、賃料は安くなります。

必ず礼金有も含めて検索しましょう。

現代の礼金は「家賃の調整」的な要素が増えています。

賃貸物件は様々な事情で、基本的に家賃は下げにくいのですが、上げにくい事もあるのです。

割安で人気がある物件は礼金2ヶ月、割高で人気がない物件は0ヶ月、といった感じで礼金で調整される場合がある、という事です。

例えば↓

  1. 家賃80,000円 礼金0ヵ月
  2. 家賃75,000円 礼金1ヵ月(75,000円)
  3. 家賃70,000円 礼金2か月(140,000円)

極端な例ですが、この場合どの物件が良いと思いますか?

一概に礼金2が悪いとは言えないのです。

入居年数によっては礼金2か月の方が割安となる場合もあります。

必ずしも礼金0ヶ月が良いとは限りません。

もちろん礼金が0ヶ月で大人気、という物件もあります。

しかし礼金を0ヶ月にしないと決まらないほど割高(人気がない)という可能性もあるのです。

逆に割安な礼金2ヶ月の物件に人気が集中するという事例も数多くあり、結局のところ賃料設定で全て決まります。

mai
mai

つまり礼金0ヶ月で絞ってしまうと、割安な人気物件を見落とす可能性がある、ということです。

礼金は人気の指標くらいで捉える方が良いのかもしれません。

いつか敷金・礼金・更新料などの分かりにくい費用は全て禁止、、、となってほしいものです。

まとめ

  • 礼金とは家賃の一部
  • 支払う必要がある
  • 返金されない
  • 礼金はゼロが理想
  • 礼金無しで検索してはいけない

礼金は家賃の一部。

契約時に払う必要があり、返金されません。

礼金はゼロが理想だが、礼金有も含めて検索する必要がある、と言えます。

時代は変わり、賃貸借契約や管理は不動産会社や管理会社がマニュアル通りに事務的に進める事が増えました。

物件の質、管理の質、大家の質、お客様の質も、昭和の時代とは見違えるほど良いものとなっているといえるでしょう。

しかし昔と比較し、孤独感は強まりどこか淋しい感じにもなりました。

これはこれで順当に進化したのだと思います。

ただ順当な進化に追いついていないものがあります。

礼金です。

mai
mai

レンタカーを借りるときに、礼金はかかりません。

何故戦後生まれたこの古いしきたりが、令和の時代まで残っているのでしょうか?

理由は少しでも儲けたい(補いたい)からです。

礼金は単純な利益でしかありません。

どんな商売でも礼金がもらう事ができるのであれば、利益は倍増します。

この味を一度知ってしまうと、なかなか抜け出せなのかもしれません。

時代は借りてくれてありがとう、なのです。

にほんブログ村 住まいブログへ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA